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BMP6195.gif    アレルギー:漢方治療 

                                 (文責:宮下和也)

  Tさんは、1年程前から、化学物質過敏症と診断され、治療を受けていました。住居は交通量の
多い道路に面し、また隣の畑で農薬を撒布するため、窓は閉め切りで、外出の際は、夏でも長袖で
マスクを着用するとのことです。室内にも化学物質が存在するため、医師からは転居をすすめられ
ています。卵や大豆などの食物アレルギーもあり、食事制限も指示され、抗アレルギー薬など数種
類の薬が投与されていました。 

  元来、海外旅行に年に数回も出掛けるほど活発であったのに、この1年は、毎日吐き気があって
食が進まず、疲れ易く外出もままならない状態が続いていて、憔悴し切った様子でした。 

  冷え性で、真夏でもすぐ下痢をするそうです。眠りが浅く、夜間頻尿があり安定剤を服用して
います。舌は湿ってべったりと白苔があります。腹部は軟らかで、みぞおちを触るとポチャポチャ
音がして、臍の左側で動悸を触れます。一般検査では特に異常はありません。

  六君子湯(りっくんしとう)という漢方薬と軽い睡眠剤を処方しましたところ、2週間後には、
「とてもさっぱりした」と明るい表情でマスクなしで来院しました。1ヶ月後には、卵や大豆なども
普通に食べられるようになり、体重も増え、庭仕事なども出来るようになり、睡眠剤も不要になり
ました。

  アレルギー疾患の治療には、アレルゲンの除去はもとより重要ですが、患者さんの日常生活が
快適であることが最も大切です。漢方も、治療の選択肢の1つとして、顧みられて良いでしょう。

  漢方の処方は証(体質・病態)によって決められますので、丁寧な診察が要求されます。