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BMP6195.gif   内分泌高血圧症(1):褐色細胞腫

                        (文責:宮下和也)

  Vさんは数年前から、月に数回、発作性の頭痛・動悸・発汗および血圧上昇(ふだんは
140/80mmHgくらいで、180/110mmHgまで上がる)がありました。更年期のためと言われて、
放置していましたが、発作が次第に頻繁になったため、来院しました。一般検査では、尿糖・
空腹時高血糖・高脂血症を認め、心電図では左室肥大を認めました。食事療法・運動療法を
指示しましたが、2週間後の診察では、運動後に発作を生じるとの訴えがありました。

  以上から、内分泌性高血圧症を疑い、検査を行ないましたところ、血中カテコラミン・
尿中VMAの高値を認め、CTにて右副腎に腫瘍を認めました。精査により、褐色細胞腫と診断が
確定し、腫瘍の摘出術を受け、高血圧・高血糖・高脂血症および自覚症状は完全に消失しました。

  高血圧症は、大半は本態性高血圧症(体質的なもの) ですが、約5〜10%は二次性高血圧症
(原因がはっきりしているもの)です。二次性高血圧症には、内分泌性高血圧症および腎実質性
高血圧症・腎血管性高血圧症・血管性高血圧症・薬剤誘発性高血圧症などがあります。

  褐色細胞腫は、内分泌性高血圧の一つで、副腎髄質腫瘍です(副腎は腎臓の上方にある臓器で、
外側の皮質はステロイドホルモンを、内側の髄質はカテコラミンを産生分泌します)。腫瘍から
過剰に分泌されるカテコラミンにより、高血圧・頭痛・発汗・高血糖などが、持続性あるいは
発作性に引き起こされます。自覚症状は、不安神経症や更年期障害などに類似しており、正確な
診断には内分泌学的検査が欠かせません。