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BMP6195.gif   ヨードによる甲状腺障害 

                           (文責:宮下和也)

  糖尿病のWさんが、体重減少・動悸・手の震え・発汗過多を訴えて受診しました。
血糖値はやや高いものの、体重減少を起こすような状態ではありません。精査の結果、
甲状腺ホルモンは高値ですが、
バセドウ病ではありません。

 実は、Wさんは空腹感をしのぐために、カロリー制限に関係ない海藻類を毎日朝晩2回、
丼いっぱい食べていたのです。海藻類の摂取を制限したところ、2-3ヶ月後には、自然に、
甲状腺機能が正常化しました。

 甲状腺ホルモンは、体の代謝・精神活動・成長などを活発にする重要な働きがあります。
ヨードは、甲状腺ホルモンの主原料で、体に必須の微量元素です。不足しますと、甲状腺
機能低下症になり、成長障害・全身倦怠感・無気力・寒がり・皮膚乾燥・脱毛・浮腫などの
症状が現れます。

  一般に、ヨードを含む食品の摂取が推奨されますが、ヨードの必要量は、1日約0.1mg
微量です。海藻類は、ヨードを豊富に含んでいます。昆布の佃煮1g中に約1.3mg、昆布だし
10ml中に0.5mg、ひじき1g中に約0.4mg、わかめ・海苔は1g中に約0.1mgのヨードを含有します。
日本人は、日常的に海藻類を食べる習慣があるため、通常、ヨード欠乏症は見られません。

  1日3mg以上のヨードを摂り続けますと、甲状腺障害が現われる可能性があります。
橋本病(=慢性甲状腺炎、全女性の10%に見られる)が悪化したり、甲状腺機能亢進症を
生じたりする場合があります。

  とくに妊娠中のヨードの過剰摂取は、新生児に一過性クレチン症(一過性甲状腺機能低下症)
を生じる可能性
がありますので、注意が必要です。