(文責:宮下和也)
今シーズンは、インフルエンザの流行開始が早く、すでに学級閉鎖も多数出ています。
流行前の予防接種が最良の対策ですが、万一罹ってしまった場合には、早期に診断・治療を
行ない、肺炎・肝炎・筋炎・脳炎などの重篤な合併症を防ぐことが重要です。
インフルエンザの流行期には、インフルエンザ以外に、アデノウイルス・RSウイルス・SRSV
ウイルス・パラインフルエンザウイルス・マイコプラズマ・A群溶連菌など、多種類の発熱性の
急性感染症が同時に流行します。したがって、臨床症状のみによる診断では、誤診の可能性が高く
なります。近年、インフルエンザウイルス抗原を簡便に検出する検査が普及し、発症48時間以内
であれば、インフルエンザの確定診断を約15〜20分で下すことが可能になりました。具体的には、
鼻の奥深くに綿棒を挿入し、粘膜を強く数回こすって検体を採取して、検査を行ないます。
診断が確定されれば、必要に応じて抗インフルエンザウイルス薬の投与を行います。A型・B型
両者に有効なザナミビル(吸入薬)、オセルタミビル(内服薬で、今年から小児用の剤型も発売)と、
A型のみに有効なアマンタジンがあります。いずれも、発症48時間以内に投与開始することによって
著効を示し、罹病期間を短縮することが可能です。