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BMP6195.gif    おたふくかぜ(=流行性耳下腺炎=ムンプス)

                     (文責:宮下和也)

  Gさんは、両側の耳下腺の痛みと腫れ・発熱を訴えて、受診しました。子供の頃に、
片側の耳下腺が腫れて、おたふくかぜと診断されたことがあるとのことです。

  耳下腺炎は、ムンプス以外に、コクサッキー・パラインフルエンザ・サイトメガロ
などのウイルス感染や反復性耳下腺炎・シェグレン症候群など、種々の病気で生じます。

  Gさんが子供の頃に罹ったのが、本当にムンプスかどうか疑わしいと考えられました
ので、血液・尿検査を行い、安静療養を指示して、経過を見ることにしました。

  検査では、血液および尿中のアミラーゼが高値を示し、、ムンプスIgM抗体価も高値で、
ムンプスと確定診断しました。その後、顎下腺・舌下腺も腫れ、高熱が持続し、激しい頭痛と
嘔気を訴えました。項部強直(首の後ろが硬くなって前に曲がらない)があり、腰椎穿刺を
行ないましたところ、ウイルス性髄膜炎の所見を認めました。さらに、両側の睾丸炎も加わり、
約1ヶ月間の入院治療となりました。

  ムンプスは、特効薬はなく、抗生剤も無効です。自然感染しますと、発症者の約10%と
いう高頻度に、髄膜炎を生じます。ほとんどの場合、後遺症なく治癒しますが、まれには、
てんかん・麻痺・死亡を招くこともあります。そのほか、睾丸炎・卵巣炎・膵炎・甲状腺炎・
難聴・心筋炎・腎炎・肝炎・溶血性貧血・関節炎などを合併することがあります。

  また、妊娠中に罹患しますと、流産・奇形の原因になります。

  ムンプスは、ワクチン接種による予防が重要です。ムンプスワクチンは、安全性・有効性
ともに優れ、1歳以上で、任意接種で受けられます。副反応は、ワクチン接種の1〜3週間後に、
38℃台の発熱が数%、軽い耳下腺腫脹が1%未満に見られますが、髄膜炎の合併は約12,000人に
1人と非常にまれであり、予後も良好です。