ト ッ プ 御 挨 拶 診療案内 医師紹介 交通案内 お知らせ トピックス 健康講座

医療相談

リンク集 求人案内 研究業績

BMP6195.gif    出産後の甲状腺機能異常

                                                    (文責:宮下和也)

Q 出産後急激な体重減少、動悸、手の振るえが現われ、バセドウ病と
言われましたが、3ヵ月後には甲状腺機能低下症になってしまいました。
どういうことでしょう?              (26歳女性)

A 出産後は、約20人に1人という高い頻度で、甲状腺の機能異常が現れます。
これは、出産後の女性ホルモンの急激な減少が、自己免疫反応による甲状腺疾患の
引き金になるためです。バセドウ病を発病することもありますが、頻度が高いのは
橋本病です。

バセドウ病は、甲状腺を刺激する抗体(TSHレセプター抗体)によって、甲状腺
ホルモンの産生・分泌が過剰になる病気です。

一方、橋本病は、自己免疫反応による慢性の甲状腺炎です。出産後、増悪した炎症
により甲状腺が破壊され、甲状腺に貯えられていた甲状腺ホルモンが大量に血液中に
放出されるため、一旦は甲状腺ホルモンが過剰になります。この状態は、症状や検査
所見がバセドウ病と類似しているため、しばしば誤診されることがあります。しかし、
バセドウ病と異なり、破壊によって甲状腺ホルモン産生が低下しているため、甲状腺
ホルモン値は自然に減少し、さらに甲状腺機能低下症(甲状腺ホルモンの不足)に陥る
こともあります。

今回の場合、経過から、橋本病の可能性が疑われます。バセドウ病か橋本病かによって、
治療が異なります。

甲状腺専門医の診察をお受けになることをお奨めします。