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3. 感染防止策−SARSにならないために

現在、SARSには有効な治療法がありませんので、感染を防ぐことが非常に重要です。また、現時点ではワクチンも存在しませんので、一般的な感染防止策をしっかり行なうことが大切です。

SARS対策として、インフルエンザワクチンの接種が推奨されています。
この冬、SARSとインフルエンザの同時流行が危惧されています。SARSとインフルエンザは、初期症状が類似しており、同時流行した場合には、鑑別が難しいため、大混乱を生じることが予測されます。インフルエンザワクチンは、SARSの感染を直接防ぐことはできませんが、接種を受けることによりインフルエンザの可能性が少なくなり、SARSとインフルエンザの鑑別が行ない易くなると考えられています。SARS対策の観点からも、インフルエンザワクチンの接種が、WHOにより推奨されています。特に医療従事者は、SARSおよびインフルエンザの両者の感染を受けるリスクが高いため、是非インフルエンザワクチンの接種を受けるように、強く推奨されています。さらに、SARSの重症化のリスクが高い高齢者および基礎疾患を有する方たちも、SARS対策の観点からも、インフルエンザワクチンの接種を受けることが推奨されています。また、WHOの推奨には入っていませんが、インフルエンザ流行期に中国などへの海外渡航の予定がある方も、インフルエンザワクチンの接種を受けることが望ましいと考えられます。

(1) 家庭や職場での日常対策

(a) SARSの感染地域には、どうしても必要な用事がない限り、渡航を延期する
(b) 清潔でない手で、眼や口などに触れない
(c) 外出から帰ったら、手洗い・うがいを行なう
(d) SARSの感染地域や航空機内などではマスクを着用する
(e) 日頃から健康管理を心がけ、体温測定を行なう  

(2) SARS感染地域から帰国あるいはSARS感染者と接触などがあった場合

発熱や咳などの症状が現われた場合は、ただちに最寄りの保健福祉事務所に電話で連絡し、指示に従ってください。事前の連絡なしに、医療機関を直接受診することは絶対にしないでください。感染防止のため、必ずマスクを着用してください。また、公共の交通機関(電車・バス・タクシーなど)は利用しないでください。

特に自覚症状がない場合でも、SARSの潜伏期間の可能性があるので帰国後10日間およびSARS感染者との接触後10日間は、必ず以下の事項を守ってください。

(a) 外出を避け、自宅で体調を観察する(毎日2回体温を測る)
(b) なるべく人に会わないように心がける
(c) やむを得ず人と会う場合は、お互いにマスクを着用し、窓などは開放して換気を良くする
(d) やむを得ず外出する場合にはマスクを着用する

(3) SARS患者の荷物などを受け取った場合

無防備の状態でSARS患者の使用した物品に触れた場合には、SARS感染の危険性があります。もしも、無防備の状態でSARS患者の荷を解いたりした後10日以内に、発熱や咳などの症状が現われた場合には、ただちに最寄りの保健福祉事務所に電話で連絡し、指示に従ってください。事前の連絡なしに、医療機関を直接受診することは絶対にしないでください。感染防止のため必ずマスクを着用してください。また、公共の交通機関(電車・バス・タクシーなど)は利用しないでください。

荷物を取り扱う場合は以下の点に注意します。

(a) 事前にわかっている場合には、不用意に荷を解かない
(b) 荷を解く場合には、マスク・手袋などで防護し、直射日光の当たる屋外で荷を解くか、あるいは室内で荷を解く場合にはビニールシートなどで床を覆った上で、窓を開けて換気を十分に行なう。
(c) SARS患者が触れた物品類は、アルコールまたは次亜塩素酸などで消毒するか、80℃以上の熱水で洗濯する。
(d) 使用したマスク・手袋・ビニールシートなどは、アルコールまたは次亜塩素酸などに浸した後に廃棄するか、80℃以上の熱水で洗濯する。
 

(4)ハクビシンなどの野生動物と接触があった場合

中国のハクビシン・タヌキ・イタチアナグマなどの野生動物は、SARSコロナウイルスを保有していることが報告されており、国外からの輸入が禁止されています。これらの輸入の野生動物と接触があった場合には、上述の(2)と同様に対応してください。

現時点では、日本国内に生息するハクビシンなどの野生動物が、SARSコロナウイルスを保有しているかどうかはわかっていません。しかし、念のため接触後10日間は自宅で体調を観察してください。  

(5) SARS患者と同じホテルに宿泊したなどの場合

同じ時期に宿泊した場合には、上述の(2)SARS患者と接触があった場合と同様に対応してください。
時期が異なっていれば特に問題ありません。  

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